CANONET QL17-L

ここは大きな文字サイズのページです。
標準サイズの文字でご覧になりたい方は こちらをクリック
CANONET QL17-L
CANONET QL17-L
1965年に発売されたキヤノネットQL17は、大きさ的には初代キヤノネットや2代目のキヤノネットSとほぼ同じでした。それを大幅に小型化して1969年7月に発売されたのが(New)キヤノネットQL17で、さらにその翌年にバッテリーチェッカーを加えたモデルが本機です。シャッター速度優先AEとマニュアルの2モードの露出は初代から一貫して変わっていませんが、小型化と同時にレンズも40mmF1.7と若干広角になり、シャッター速度の最低速がこれまでの1秒から1/4秒になりました。また、新機構CATS(Canon Auto Tuning System)が採用され、レンズの繰り出し量に連動して、フラッシュの光量に合わせて自動的に絞りが設定されるようになりました(ヾ(・o・)これってフラッシュマチックとどう違うのでしょう?) 小型化されたと言っても、その後に発売されたボディがプラスチック主体のカメラ達に比べ、大きさは変わらないものの、持つとズシリとした感触が手に伝わってきました。

レンズが変わっても写りの印象は以前とさほど変わらず、どちらかというとあっさり系の軽快なものでした。同じ40mm F1.7(または1.8)というスペックのレンズを登載したミノルタ・ハイマチックE、同AL-E、ペトリESオート、ヤシカ・エレクトロ35GLと比較しましたが、本機の写りが最もあっさりした感じ。誤解を招かぬように一応述べておきますが、このあっさりという表現は決して悪い意味合いではなく、あくまでも写りの傾向を表したものです。もちろんminocatは良いレンズだと思っています。

ちなみにキヤノネットシリーズの中で最も出回っている台数が多く、人気も高いG-III17との違いは、バッテリーチェッカーの表示方法のみです(QL17-Lはチェックボタンを押しながらファインダーの針の振れで確認しますが、G-III17はボタンの横のランプの点灯で確認する)。 したがってもしキヤノネットを買おうとして、そこそこの程度のQL17-Lが見つかれば、G-III17より間違いなく中古価格の安いこちらを買った方が絶対にお得だとminocatは思いました。

発売:1970年6月 / 当時価格:27,000円 / レンズ:CANON LENS 40mm F1.7(4群6枚)
シャッター:COPAL(B・1/4秒〜1/500秒のシャッター速度優先AE/マニュアル)
受光素子:CdS / ピント合わせ:二重像合致式 / フラッシュ:なし
電源:H-D型水銀電池×1 / サイズ:120×75×60mm / 重量:約620g