DL-20

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DL-20
DL-20
minocatがJFC(JapanFamilyCamera会)でお世話になった「ME復活応援サイト」の トムさんから、ミノルタ・ハイマチック11と供に譲っていただいた(・・・と言うか、ハイマチック11のオマケとして強引に送られてきた)カメラです。このカメラはピントも露出も固定されたオモカメだと思っていたのですが、手元に来たのをきっかけによくよく調べてみたら、ピントは3点ゾーンフォーカス、露出もCdSによって絞りが3段階に制御されることが判明。そんなわけで「TOY CAMERA」の部屋ではなくこちらに入れました。

このカメラは「オートメイト」という愛称でブラック、アイボリー、レッドの3種類が発売されましたが、minocatの家に来たやつはご覧のようにレッドでした。直線基調の端整で極めて個性的ななスタイルは、同時期に発売されたDL-100を手がけたイタリアのデザイナー、マリオ・ベリーニに感化されたものだったのでしょうか? DL-100よりも、むしろこちらの方がminocatはベリーニらしさを感じました。フィルム装填を簡略化するためのドロップ・イン・ローディングもDL-100同様に採用されていました。ファインダーカバーを兼ねた鏡胴のレバーと連動してレンズバリアが開閉し、一旦閉めると次に開く時はピントが自動的に2.1mの常焦点(3点ゾーンの真ん中)にセットされるようになっていました。ISOは100と400のみと割り切っており、シャッター速度はISO100は1/100秒、ISO400は1/300秒の単速で、CdSによって絞りがF4、F6.3、F9.5の3段階に切り替わって露出を制御。フラッシュは前面のスイッチで飛び出し、1〜3m(ISO100)の間でフラッシュマチックが連動しました。

このカメラを使ってみて印象的だったのは、ピントが合った部分の写りがとてもリアルだということ。試写が真夏の時期だったので、シャッター速度が単速で最小絞りもF9.5では露出オーバー気味のカットが結構ありました。しかしそうでないカットは兄貴分のDL-100に迫るなかなかの写りを見せてくれました。もっと穏やかな太陽光の下だったら、更に素晴らしい写りを見せてくれたかもしれません。

発売:1983年3月 / 当時価格:28,500円 / レンズ:FUJINON 38mmF4(3群3枚)
シャッター:ISO100=1/100秒、ISO400=1/300秒 / 受光素子:CdS
ピント合わせ:3点ゾーンフォーカス / フラッシュ:あり(ポップアップ・手動)
電源:単3型乾電池×2 / サイズ:121×72×55mm / 重量:約300g