FLASH FUJICA DATE

ここは大きな文字サイズのページです。
標準サイズの文字でご覧になりたい方は こちらをクリック
FLASH FUJICA D
FLASH FUJICA D
フジカ初のフラッシュ内臓+デート付きのモデル。フラッシュ・フジカはこのブラックボディのデートが圧倒的に多く、デートなしのシルバーボディは少なかったそうです。当時のフジカのコンパクトカメラの推移を見てみますと、GERと同時に発売されたGEを基に、GEを更にコストダウンしたGA、GAにデート機能を組み込んだDATE、DATEをベースにフラッシュを組み込んだ本機という具合に、細部にも改良を加えながら順当に進化してきた様子がうかがえます。

このカメラは、通常の状態ではシャッター速度が1/30秒以下になるとシャッターロックがかかりました。しかし、背面のスライドスイッチによってシャッターロックをキャンセルすれば、最長1/4秒までスローシャッターが使えました。また、このカメラのプログラムもGERと同様で、シャッター速度1/4秒〜1/125秒は絞りが開放(F2.8)のままで、1/125秒より早くなると一緒に絞り込まれるようになっていました。デートの合わせ方は、上面のカバーを開けるとファインダーの中に現れる日付を見ながら、そのカバーの中にあるダイヤルを回すというもの。現在ではDXコードによってISOの自動セットが当たり前になっていますが、DXコードが開発される前に発売された本機は、当時のフジフィルムを使った場合に限ってISO100と400のみ自動でセットされるようになっていました。

流石にGERの直系とあって、このカメラで撮った写真も見た途端に派手な印象を受けました。全ての色が遠慮をせず強烈に主張し合っているような印象を受けました。ただ、minocat的には、発色は非常に似ているものの、GERよりもこちらの方が幾分シャープに感じました。レンズ構成を見てみるとGERは3群4枚だったものが、このフラッシュ・フジカでは4群4枚になっていました。その違いがシャープネスに反映していたのでしょうか? ちなみにこのカメラはフラッシュ充電完了のサインに特徴があり、上面でグリーンのランプが点灯し、更にその中でオレンジのランプが点滅するという空前絶後の派手さを誇っていました。

発売:1976年11月 / 当時価格:35,300円 / レンズ:FUJINON 38mmF2.8(4群4枚)
シャッター:電子プログラムシャッター(1/4秒F2.8〜1/800秒F13) / 受光素子:CdS
ピント合わせ:目測式(4点ゾーンフォーカス) / フラッシュ:あり(固定式・GN14・手動)
電源:単3型乾電池×2 / サイズ:130.5×76×54mm / 重量:約350g