HD-R

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HD-R
HD-R

本機は1979年に発売されたHD-1を初めとしたフジカのヘビーデューティカメラシリーズの中の1台です。シリーズの流れとしては、専用フラッシュ外付けのHD-1(生活防水・1979年6月発売)〜フラッシュ内臓のHD-S(生活防水・1979年12月発売)〜モーター内臓で水中撮影可能なHD-M(耐水圧3mまで・1984年11月発売/1986年9月にデート付も発売)〜本機(生活防水・1986年4月発売)となっており、最後に本機をベースにパノラマ撮影を可能(途中切替は不可)にしたHD-Pが1990年3月に発売されています。

Oリングやシリコンパッキングを多く使ったポリカーボネイト製のボディ、厚さ4mmの大型光学ガラスで保護されたレンズ前面、その保護ガラスの中に収まったケプラー式のファインダーというHDシリーズの基本的な作りは恐らくすべて同じだと思いますが、ピントを合わせる方法が、他の機種がオーソドックスに鏡胴を回すのに対し、本機は上面のダイヤルを回すようになっていました。そのせいか外見はかなりごつい感じになり、耐水圧構造のHD-Mよりもむしろたくましく見えました。フィルム感度の設定も本機はDX対応になっていました。

本機の写りですが、minocatとしてはかなり好感の持てるものでした。それまでのフジカが持つ派手な写りという印象はそれほど感じませんが、決して地味なわけではなく、むしろこれくらいがナチュラルなのではないでしょうか。上面のダイヤルでピント合わせを行うのも、撮影時に持ち替えねばなりませんが、特に不便と感じることはありませんでした。雨や雪の日、または水がかかるような場所でも気軽に使える良いカメラだと思いました。

発売:1986年6月 / 当時価格:36,800円 / レンズ:FUJINON LENS 38mmF2.8(3群4枚)
シャッター:電子制御プログラム式(1/8秒F2.8〜1/500秒F16) / 受光素子:CdS
ピント合わせ:目測式(4点ゾーンフォーカス) / フラッシュ:あり(固定・手動)
電源:単3型乾電池×2 / サイズ:141×81×62.5mm / 重量:約375g