AL-2

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AL-2
AL-2
極めてシンプルで、まさしく質実剛健という言葉がピッタリ当てはまるミノルタのAシリーズは、1961年に発売されたALで初めてセレンによる露出計を内蔵しましたが、このAL-2はその改良機にあたります。

ALからAL-2になってまず最初に感じる大きな変化はスタイルです。もともとAシリーズは初代の'A'から丸みを帯びてコロッとしており、A3あたりからだいぶ直線的にはなったものの、両端には相変わらずフロント、リア共にRがつけられ、綺麗にまとまった好感の持てるスタイルでした。ところがこのAL-2ではハイマチックにそっくりの直線基調の角張ったスタイルになりました(minocatは小さく見えるA5やALのスタイルの方が好き)。プログラムAEのハイマチックに対し、マニュアル露出のAL-2という関係は、それまでのユニオマットとALの関係を踏襲したものと言えるでしょう。改良点としては、レンズがF2からF1.8とわずかに大口径化されたこと。ALでは上面にしかなかった露出計が、ファインダーの中でも読めるようになったこと。設定中の絞り値もファインダーの中で確認できるようになったこと。そしてフィルムカウンターが自動復元式になったことがあげられます。シャッターはシチズンMVLになり、最高速はALの1/1000秒から1/500秒にスペックダウンしました。

このカメラは巻上げの感触がとても良く、かつてライカM3を触ったときの感触を思い出しました(巻上げ角度は全然違いますけど)。また、ゼロメソッド式の露出計の使いやすさも改めて実感しました。レンズはハイマチック7と同じ物だと思いますが、全体的にまろやかなトーンがよく似ていると思いました。ただ、こちらの方がよりまろやかで、甘い感じがしました。しかしこれはこの個体だけのもので、恐らくレンズのコンディションによるものだと思います。

発売:1963年 / 当時価格:20,700円 / レンズ:ROKKOR-PF 45mmF1.8(5群6枚)
シャッター:CITIZEN MVL(B・1〜1/500秒) / 受光素子:セレン / ピント合わせ:二重像合致式
フラッシュ:なし / 電源:不要 / サイズ:138×84×71mm / 重量:約760g