AF-1 QUARTZ DATE

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AF-1 QD
AF-1 QD
レンズの突起がなく、スライドバリアが付いたオートフォーカス機です。オリンパスでは初期のフラッシュ内臓オートフォーカスカメラに「ピカソ」というニックネームを付けていましたが、本機は更にAFカメラとしては世界初の生活防水(JIS保護等級4級:防沫型=暴風雨あるいはいかなる方向からの水飛沫を受けても有害な影響がない)になったため、ニックネームは「ぬれてもピカソ」。フラッシュは自動発光になり、充電時間も約1.5秒と短縮化されました。しかしその自動化されたフラッシュは撮影者の意図に反して発光してしまうこともしばしば。これはオリンパスに限ったことではありませんが、当時は“自動化こそ最先端技術”的な風潮があり、ユーザーからのキャンセルの要求についてはまったく考慮されていなかったようです。

自動化を最優先に作られた本機は当然プログラムAEオンリーでしたが、画面を中央部と周囲部の2つに分割したESP測光によって、これまでのように逆光で人物がシルエットになってしまうことがないようにバランスのとれた露出を目指していました。オートフォーカスはフォーカスロックが可能でしたが、一般的なシャッターの半押しではなく、背面のファインダーの左にある小さなボタンを押すようになっていました。

このカメラは最初の試写ではフレアがかった描写で、特にフラッシュ使用時はモワ〜ッとしたひどいものでした。そこでminocatはレンズの前にあるフィルターが怪しいと思い、はがして再度トライしてみました。その結果このカメラ特有の防水機能は失われましたが、ようやくまともな写真が撮れるようになりました。しかしまだ往年のズイコーレンズに比べるとシャープさは大きく後退して解像度も低く感じました。ペンEEのD.ZUIKO 28mmF3.5で撮った写真の方がシャープな印象を受けました。角張ったソリッドな感じの外見と写りの印象が一致しない不思議なカメラだと思いました。

発売:1986年3月 / 当時価格:47,800円 / レンズ:ZUIKO 35mmF2.8(4群4枚)
シャッター:プログラム式電子シャッター(1/30秒F2.8〜1/750秒F13.5)
受光素子:CdS / ピント合わせ:オートフォーカス(赤外線アクティブ式・6ステップ)
フラッシュ:あり(固定・自動発光・キャンセル不可) / 電源:CR-P2型リチウム電池×1
サイズ:124×62.5×50mm / 重量:約245g