AF-1 TWIN QUARTZ DATE

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AF-1 TWIN QD
AF-1 TWIN QD
世界初の生活防水AFカメラAF-1 QDの、いわば2焦点版にあたるのが本機です。当時の2焦点カメラは、内部にコンバージョンレンズをかませることによって焦点距離を伸ばすのが一般的でしたが、このカメラはご覧のようにワイドとテレで専用のレンズを上下に配置し、ミラーによって光軸ごと切替えました。そのおかげで当時の2焦点カメラとしてはコンパクトなサイズを実現し、また水に対してもJIS保護等級4級(防沫型=暴風雨あるいはいかなる方向からの水飛沫を受けても有害な影響がない)を実現しました。ニックネームは「ピカソTWINテレ」。下の図は35mm時と70mm時の光軸の違いを表したもの。それぞれ3枚目のレンズの後ろにシャッターが組み込まれていました。
機能的にもダブルセルフタイマーや4コマ連続撮影が可能だった他、フラッシュ関連では強制発光やキャンセルができるようになったので、低輝度時・逆光時の自動発光オンリーだったAF-1 QDに比べて飛躍的に使いやすくなりました。

minocatはこのカメラを温泉テーマパークの箱根小涌園ユネッサンに持ち込んでみました。サンプル写真の1と2はそのときのスナップです。写りの印象は先に発売されたAF-1 QDと同じで、どちらかと言うとピリッとしない眠い写りでした。往年のズイコーレンズの印象とは大きく違うものでした。しかし濡れた手で触り、飛沫がかかっても気にせず使える機動性の高さは、やはり大きな魅力でした。オリンパスは、1990年代以降もμシリーズ等でコンパクトカメラの生活防水化に積極的でしたが、表面に可動部がない本機の方がそれらよりも心理的に安心できました。

発売:1988年10月 / 当時価格:42,000円
レンズ:OLYMPUS LENS 35mmF3.5(3群3枚)/70mmF6.3(5群5枚)(光軸切替式)
シャッター:プログラム式電子シャッター(35mm:1/15〜1/730秒)(70mm:1/15〜1/570秒)
受光素子:CdS / ピント合わせ:オートフォーカス(赤外線アクティブ方式・16ステップ)
フラッシュ:あり(自動・固定・強制発光可・キャンセル可) / 電源:CR-123Aリチウム電池×2
サイズ:126.5×64×56mm / 重量:約270g