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1979年に発売されたXAシリーズの最初のモデルです。1960年代前半の日本では小型であることを利点としたハーフサイズカメラがブームになっていましたが、1966年発売のドイツ製カメラ、ローライ35がフルサイズでありながら更に小さかったことから、その後我が国でもフルサイズカメラの小型化が進められるようになりました。時を経て1970年代の末期、レンズシャッターカメラの製品作りが、小型化よりもフラッシュの内臓やオートフォーカスと言った“便利さ”にウェイトが移りゆく中で登場した本機は、距離計内臓、絞り優先AE、そして突起のない新設計の35mmF2.8レンズを登載し、カプセルスタイルというユニークなデザインで大きな話題を集めました。
ピント調節は左手人差し指でレンズの下のレバーを左右に動かし、絞り調節は右手中指で前面のレバーを上下に動かしました。こんなに小さくても距離計はバッチリで、二重像もはっきり見えました。更にファインダーにはシャッター速度も針で表示されたので、完全に撮影者の意図を反映した露出が可能でした。シャッターは感圧導電材を使用した電磁レリーズを採用し、超小型であるがゆえに手ブレを警戒して、その感触は極めて軽いものになっていました。底面のレバーは前に引き出す角度によって「露出補正+1.5EV」→「バッテリーチェック」→「セルフタイマー」と切り替わり、バッテリーチェックとセルフタイマーでは、PCV音と前面の赤いランプで確認できました。また、「セルフタイマー」ではレバーがボディと垂直になってカメラの前倒れ防止に一役買っていました。 スタイルでは発売後40年以上経た今日でも強烈なインパクトを持ってる本機ですが、写りの方はわりとオーソドックスな感じでした。レンズは広角でありながらテレフォトタイプの構成を持ち、更にインナーフォーカスを採用して35mmF2.8というスペックをこのサイズで実現していました。しかし、努力は十分にわかるのですが、スペックを欲張らないF3.5の弟機、XA2の方が全体的にシャープで鮮明な写りだとminocatは感じました。とは言え、これはXA2が良すぎたのであって、決して本機が悪かったわけではありません。本機はこれから先も魅力溢れる素晴らしいカメラであり続けることは間違いないでしょう。 このカメラは池袋の大手量販店のジャンクコーナーで、シャッター不動のジャンクとして売られていました。とりあえず連れて帰って試しにベースプレートをはずしたところ、実はギヤーがずれていてフィルム巻上げダイヤルが動かないという単純な原因によるものでした(フィルムを巻上げねば次のシャッターはきれません)。そんなわけで最小限の分解で復活させることができました v(^^)v |
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左=バリアを閉じていると、裏蓋を空けてフィルムを出し入れするとき以外シャッターはきれない。 右=専用フラッシュのA11とドッキングした状態。 | |||
レンズ:F.ZUIKO 35mmF2.8(5群6枚) / シャッター:電子制御(10〜1/500秒) 受光素子:CdS / ピント合わせ:二重像合致式 フラッシュ:なし(専用フラッシュ:A11またはA16) / 電源:LR44×2 サイズ:102×64.5×40mm / 重量:約225g | |||
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