AUTO FOCUS MOTOR

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AUTO FOCUS MOTOR
AUTO FOCUS MOTOR
ヤシカとしては2代目のオートフォーカス機で、初のモーター内蔵機。モーターを内蔵したにもかかわらず、極わずかですが前作であるダイアリーよりも小さく軽くなっていました。基本的にはマニュアルフォーカスのフラッシャーあたりをベースにしたスタイルですが、エプロン部が分厚くなったため、それまでのシンプルでスマートなデザインの良さが大きく後退してしまいました。また、レンズの右側が段になっているので、ホールドしたときに右手がどうしてもぎこちない感じになってしまいました。

カメラが合わせたピントは、エプロン部にあるフォーカスインジケーターで確認できました。通常は撮影後でなければ確認できませんが、黄色いボタンを押してフォーカスロックをすれば事前に確認することも可能でした(ファインダーから目を離してカメラの前面を見なければなりませんでしたが・・・)。このカメラが前作のオートフォーカスと大きく違う点として、実はモーターを内蔵したこと以外に、エレクトロ35(GL/GX)の技術を用いたフラッシュがあげられます。このカメラは露出計に反応速度の速いSBCを自然光用とフラッシュ用とで2つ使っていました。フラッシュ用のSBCは外光式オートストロボのセンサーと同じ働きをし、そのため同時代の他のカメラがフラッシュの発光量は一定で絞りのみで露出を制御するのに対し、このカメラでは発光量自体もコントロールしていました。

写りはフラッシャーやダイアリー同様、十分に信頼できるもの。しかし、当時のオートフォーカス機全般に言えることですが、SLRのようにファインダーを覗いてピントの確認ができないため、撮影中はどうしても心理的に不安を感じてしまいました。さらに自動化されて便利とはいえ、モーターはどうしても音が出てしまいます。そんなわけでminocat的にはマニュアルフォーカスのフラッシャーやダイアリーの方が好みでした。

発売:1981年10月 / 当時価格:43,000円 / レンズ:YASHICA LENS 38mmF2.8(3群4枚)
シャッター:プログラムシャッター(1/8〜1/500秒) / 受光素子:SPD
ピント合わせ:オートフォーカス(ビジトロニック方式)
フラッシュ:あり(手動・ポップアップ・GN12) / 電源:単3型乾電池×2
サイズ:131×74×52mm / 重量:約380g