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1990年代初期のレンズシャッターカメラは、ズームレンズの高倍率化と小型軽量化の2つの方向で各メーカーが競い合っていました。そんな中、後者の小型軽量路線でチノンが “世界一” に挑戦したカメラがこのポケット・ズームでした。そのことはminocatの家にある某カメラ雑誌の1991年10月号に掲載されている、誇らしげなこのカメラの広告を見れば容易に推察できます。ただ、小さいのは良いのですが、ズームの操作がボタン式で、しかもそのボタンの場所が悪いのでお世辞にも操作しやすいとは言えませんでした。
本機の特徴の一つにヘキサゴン・アイリス・シャッターというのがありますが、これはボケを綺麗に写すために3枚の羽根を使ってシャッターの開口を正六角形にしたものでした。シャッターボタン半押しで、ファインダー横の緑色のランプが点灯したらフォーカスが合ったことを表し、点滅は近すぎを表しました。1コマ/秒程度と決して早くはありませんが、一応連写モードも備えていました。 このカメラは予想以上に良く写りました。望遠でも60mmなのでズームは抑えめですが、F5.8と比較的明るかったのも〇。望遠をもっと伸ばしても開放F値が暗くて実用にならないカメラも沢山ありました。控えめなスペックと引き換えに写りはばっちりだったのですが、一般のユーザーに対しては悲しいことに響きませんでした。望遠が60mmと90mmだったら、一般のユーザーはF値に関係なく90mmのカメラのほうを高性能と評価します。また、チノンと言うブランドも一般にはマイナーで、どうしても正当な評価を得ることは困難でした。メーカーとしては本機を皮切りにコンパクトな「POCKETシリーズ」の展開を目論んでいたようですが、経営不振によるコダックとの提携等もあり、minocatの調べた限りでは、このカメラはCHINONブランドとして最後に発売された銀塩カメラになってしまいました。 |
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シャッター:電子制御プログラム式(1/4〜1/300秒) / 受光素子:CdS ピント合わせ:オートフォーカス(赤外線アクティブ式・18ステップ) フラッシュ:あり(固定・自動発光・強制発光可・キャンセル可) 電源:CR123A型リチウム電池×1 / サイズ:123×67×47mm / 重量:約280g | |||
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