PETRI ES AUTO

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PETRI ES AUTO
PETRI ES AUTO
セイコーESFシャッターを搭載し、レンズも40mmF1.7という大口径のものがついたプログラムAE専用機。ペトリというメーカーは個人的には非常に好きなのですが、カメラの普及を目指してローコスト機を中心に手掛けたことが災いして、一般的には「安かろう、悪かろう」というイメージを持たれていたようです。しかし、このカメラを見る限りでは質感も良く、悪いイメージはまったく感じませんでした。

このカメラのシャッターストロークはどちらかというと長めでしたが、押し込んでいくと静かにきれたので、開放F1.7のレンズを活かして結構暗いところでも手持ち撮影ができました。お世話になっていたHIROAさんの「JAPAN FAMILY CAMERA」でF2.7のレンズを搭載したESオートが紹介されていましたが、このF2.7モデルは国内販売の記録が無いそうです。なお、他のサイトで紹介されていたESオートには、ネームがトップカバーにスミ文字の彫り込みになっているものもありましたが、minocatのところにいたのはF2.7モデルと同じで、黒地に浮き彫りメッキ文字のプラスチックプレートが貼られていました。

このカメラは、外見から受ける印象はそうでもありませんが、“ジュワ” っとした感触のセイコーESFシャッターをはじめ、各機構やスペック等、ミノルタのハイマチックEに非常によく似ていました。そんなわけで入手直後にこの2台での撮り比べをしてみました(下の写真を参照)。両機共に非常にハイレベルで当時のカメラの素晴らしさを十分に堪能できましたが、この2台を比較した結果、ハイコントラスト+くっきりシャープなESオートと、ナチュラルコントラスト+ほど良くマイルドなハイマチックEといった印象を持ちました。ESオートで撮った写真はシャープネスでは上回っていますが若干イエローがかっており、色はハイマチックEの方が自然な感じがしました。
▼ PETRI ES AUTO / MINOLTA HIMATIC E ▼

発売:1974年 / 当時価格:33,000円 / レンズ:C.C. PETRI 40mmF1.7(構成未調査)
シャッター:SEIKO ESF(2秒F1.7〜1/1000秒F22のプログラムAE)
受光素子:CdS / ピント合わせ:二重像合致式 / フラッシュ:なし
電源:HM-N型水銀電池×2 / サイズ:133×78×56mm / 重量:約520g